1. PSRとは
PSRとは Price Sales Ratio(株価売上高倍率)の略で、時価総額が年間売上高の何倍かを示す指標です。読み方は「ピーエスアール」です。
③PERは「利益」、④PBRは「資産」がモノサシでした。PSRのモノサシは「売上高」です。ここがPSR最大の特徴で、まだ利益が出ていない赤字企業でも評価できるという強みにつながります(利益はマイナスでも、売上はちゃんと存在するため)。
植えたばかりの果樹園は、まだ実がなっていない(=利益ゼロ)状態です。でも木はぐんぐん成長しています。この果樹園の価値を「今の収穫量(利益)」で測ったらゼロ円になってしまいますが、それはおかしいですよね。
そこで「木が何本あって、どれだけ大きく育っているか(=売上の伸び)」で価値を測ります。これがPSRの考え方です。将来実をつける成長企業を、今の利益ゼロだけで切り捨てないための指標なのです。
または:PSR = 株価 ÷ 1株あたり売上高
2. SaaS企業でPSRが使われる理由
例)引用元:https://www.pawagori.tech/
SaaSとは、月額制でソフトを提供するビジネス(例:会計ソフトやチャットツールの月額サービス)のこと。こうした企業は、最初に開発費や広告費を大きく使うため赤字でも売上が急成長するケースが多くあります。利益がマイナスだとPERは計算できないので、ここでPSRが活躍します。
- 📊 赤字企業でも使える:利益がゼロ・マイナスでも売上は計算できる
- 🚀 成長速度を加味した評価:PSRが高くても、売上成長率が高ければ正当化されることがある
- 💡 将来の利益を先取り:今は赤字でも、将来高い利益率になる見込みを織り込んで評価する
3. PSRの目安
| PSR水準 | 成長率の目安 | 解釈 |
|---|---|---|
| 1〜5倍 | 〜10% | 成熟・低成長SaaS。安定性重視 |
| 5〜15倍 | 10〜30% | 中成長グロース株の一般的な水準 |
| 15〜30倍 | 30〜60% | 高成長・市場シェア拡大中 |
| 30倍超 | 60%超 | 超高成長・投機色強い。リスクも大 |
4. 注意点
- ✔️ 赤字成長株(SaaS・AI・バイオ等)の評価
- ✔️ 売上成長率との組み合わせ分析
- ✔️ 同業種内でのグロース株比較
- ❌ 売上が伸びても利益化できない企業を見抜けない
- ❌ 成熟企業・低成長企業への適用は不適切
- ❌ PSR単体での判断は危険。成長率・利益率と必ずセットで
【EV/EBITDAとは?】機関投資家が使う企業価値指標を初心者向けに解説|⑥
まとめ記事:初心者が最初に覚えるべき指標ランキングはこちら
【株価指標まとめ】初心者がまず覚えるべき10指標ランキング|優先度付きで徹底解説
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