【ROICとは?】ROEとの違い・本当に強い企業を見抜く方法を初心者向けに解説|⑩

🔬 ROIC(投下資本利益率)はROEの上位互換とも言われる指標。借金も含めた投下資本全体の効率を測るため、財務レバレッジで水増しされたROEでは見えない「本当の収益力」を見抜けます。
目次

1. ROICとは

ROICとは Return on Invested Capital(投下資本利益率)の略で、読み方は「ロイック」。株主のお金だけでなく「借りたお金(借金)」も含めた、事業に使った全部のお金で、どれだけ効率よく稼いだかを示す指標です。

前回の⑨ROEと考え方は似ていますが、「借金も計算に入れる」点が決定的に違います。これにより、ROEでは見抜けない「本当の実力」が見えてきます。

ROIC(%) = 税引後の営業利益 ÷ 投下資本 × 100
投下資本 = 自己資本(株主のお金)+ 有利子負債(借りたお金)
ROEとROICの比較 企業別

▲ ROEとROICの比較:借金依存型は差が開く(架空データ)
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2. ROEとROICの決定的な違い

💡 「借金で見栄えを良くする」が通用しない

⑨で学んだROEには弱点があります。それは借金を増やすだけで数字が良く見えてしまうこと。自分のお金(自己資本)が少なくても、借金をテコにして利益を出せばROEは高く出るのです。

ROICは借金も分母に含めるので、この「見栄えの良さ」が通用しません。ROEが高いのにROICが低い会社は、実は借金頼みだったと見抜けるわけです。逆にROEとROICがどちらも高く、差が小さい会社は「借金に頼らない本物の優良企業」といえます。

3. WACC(資本コスト)との比較が重要

ROICはWACC(ワック)という数字と比べることで真価が分かります。WACCとは、ざっくり言えば「会社がお金を調達するのにかかるコスト(利息や株主の期待リターン)の平均」。いわば超えるべき合格ラインです。

ROIC > WACC → 調達コスト以上に稼いでいる「価値を生む会社」
ROIC < WACC → コストすら稼げていない「価値を減らす会社」

たとえば年3%のコストでお金を集めて、それを使って10%稼げるなら優秀(ROIC 10% > WACC 3%)。逆に2%しか稼げなければ、借りた意味がない、というイメージです。

4. まとめ

指標 分母 特徴 使い場面
ROE 自己資本のみ シンプル。借金でかさ上げ可能 株主視点の収益性確認
ROIC 自己資本+有利子負債 借金も含む。操作しにくい 事業の本当の収益力把握
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